なかなか真似のできない。

この間、つくしが体調を崩したときに最初に掛かった病院でのお話…。

私たちがこの地へ引っ越してきてから、最初に気になったこと、それは、昼夜問わず独りでお散歩をしている犬でした。

首輪はしているので飼い犬のようなのですが、お散歩しているときに一緒にいるはずの飼い主の姿が見えず、独りで雨の日でもお散歩をしていました。

そして、とても汚い容姿をしていたかと思うと、綺麗にトリミングされた時もあり、どのような飼い方をされているのか、とても気になっていました。

そして月日が流れ、私たちも近所の方々と色々なお話ができるようになった頃、その犬について聞いてみることにしました。

それでわかったことは、昔この近所に弁当屋があり、そこで飼われていた犬だったようです。

そして、飼い主のご主人が亡くなり、その後奥さんが弁当屋をやりながら飼っていたそうですが、奥さんも体調を崩し、弁当屋を閉めることになり、この地を離れることになったようです。

そのときに、飼い犬を連れて行けなかったようで、近所の方にお願いして置いていったようです。

その犬がどこで飼われているのかを知っている人はいなくて、そしてどのような方が引き継いで飼われているのかを知っている人もいなくて、ただ見守るしかなかったようです。

そして、その犬(近所では黒い犬なので、クロちゃんと呼ばれていました)が散歩をしている姿に違和感を感じなくなり、数ヶ月が過ぎた頃、突然、クロちゃんの姿を見なくなってしまったのです。

最後に見たときは、かなり薄汚れ、顔にはできものがあるようで所々腫れ上がり、体をかきむしった毛はそのまま綺麗に抜けず、引きずるようにして歩いていました。

そのような姿を見ていただけに、もしかしたら亡くなってしまったのかと思っていました。

つくしが体調を崩し、最初に掛かった病院で診察待ちをしていると、なにやら饐えた匂いがするのでなんだろうと思い、そちらのほうを見ると、そのクロちゃんが居たのです。

それも、女性の方に連れられて。

おかあちゃまは、クロちゃんを連れている方に話しかけたそうです。

「もしかして、この犬、○○小学校の近くをうろうろしていた犬ですか?」

その人は、「はい」と答え、話を始めたらしいです。

大体の話は、近所の方の言っていた通りだったのですが、元の飼い主さんは定期的に通うつもりで、住んでいた近くの男性の方に寝床と食べ物の面倒だけをお願いしたようです。

お願いされた飼い主さんは、本当に寝床と食べ物の面倒だけしかしなかったようで、元の飼い主さんが定期的に訪れては、トリミングしたり、予防注射の接種に病院に行ったりしていたようです。

元の飼い主さんも元々体の調子が良くなかったので、だんだんと来れなくなっていたようです。

そして、その方の子供さんが、クロちゃんの居た近所の小学校に通っていて、いつもいつも気になっていて、小学校を卒業するのと同時にお母さん、その方にお願いして飼うことになったとのことでした。

引き取ったときには、食生活と生活環境からかガンを患っていて歩くこともままならなかったようですが、その方と家族の介護の甲斐があってか、歩けるまで良くなったようです。

おかあちゃまは、色々と話を聞き、そしてクロちゃんと一緒にいる姿を見て、その方が本当にクロちゃんのことが好きで、もう家族の一員になっているのだ、と感じたそうです。

洗っても洗っても匂いが落ちずに、そしてガンを患っていても、それでも溢れる愛情で愛おしく見ている姿には感銘を受けたらしいです。

そして、クロちゃんもとても幸せそうな顔をしていたようで、本当に嬉しかったと言っていました。

私もこの話を聞いて、すごいことだと感銘を受けました。

弱いものを、見て見ぬふりはできるけど、そこで少し立ち止まり、自分の生をかけて救おうとする気持ちの偉大さ、とても心にしみました。

つくわらこニュース

ロングコートチワワのつくしとわらびとこごみ、そして一緒に暮らすおとうちゃま、おかあちゃまとの様々な情報新聞。

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